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zoom RSS 5月24日(木) ネットで支援を得るということ

<<   作成日時 : 2012/05/24 23:30   >>

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最近、ある学費支援サイトが話題になっている。お金がない学生への支援金を募るサイトで、オープンしてまだ1週間ぐらいなのに、支援金は97万5千円と当面の目標額に達し、いまは申込みを締め切っている。

このサイトで支援を求めていた第一号は、昨年6月オープンしたSNS「グーグル+」で人気がある元早稲田大学の女子学生。「就活」で自分に強みをつくるために、「グーグル+」に朝焼けや夕焼けなど空の写真をアップし続けたところ好評で、グーグル+のフォロワー数(グーグル+では、被サークル数というのかな?)が一時期なんと日本一に。

支援サイトによれば、彼女は、学費と生活費を奨学金とアルバイトだけでやりくりしていたそうだ。が、成績の低下で奨学金を打ち切られ、学費が払えず、退学になってしまったという。その事情を知った若手実業家が、彼女をサポートするためにこの支援サイトを立ち上げた。彼女だけでなく、今後も経済的に困っている学生を応援していく方針のようだ。支援したい人が一口5000円の支援金を送ると、彼女から学生生活の報告などのメルマガが届くという仕組み。企業等が10万円で特別スポンサーになれば、この女性が使用するMacbookAir、iPhoneの背面に企業のロゴやサービス名を貼り付けるなどして、宣伝してもらえるのだとか。

ところが、このサイトはオープンしてすぐに、ネットで大炎上。「奨学金を打ち切られるなんてよほど勉強しなかったんじゃないか」「これは、ネット乞食だ」などと、批判的な意見が続出した。

普通の女子大生がアイフォンで撮影した写真をネット上に掲載し続けるうちに、「グーグルプラス日本一」と言われ、一躍ネット業界の有名人として注目される。が、別のきっかけで一転して、今度は大勢の会ったこともない人からネット上で袋叩きにあう。この落差がおそろしい。

ITジャーナリストの佐々木俊尚氏は
“多様なあり方があることを認識し、支援したい人が支援すればいい。同意できないのなら無視すればいいんじゃ…”
“どこか自分とは違う場所で「誰かが」「誰かを」支援しても、あなたにも私にも何の迷惑もかからない。それなのに批判したがるのは、自分が社会のお目付役や評論家になったつもりでいるからだと思う。自分の立ち位置を見直して、そこから批判しましょうよ”
“支援されるべき人=幻想の弱者。自分に都合の良い幻想の弱者に当てはまらない人を「お前は弱者じゃない」と非難する。実はその非難者は、自分で頭の中につくりあげた理想的な幻想の弱者に憑依し、そこから「お前は弱者じゃない」と指弾してる。そういう構造”
“いろんな新しい試みが出てくるたびに、非難しまくって潰して、いったいどんな社会をその先に目指していると言うんだろう”
などと、ツイッター上で今回の試みを擁護していた。

若い女の子が支援を呼びかけるとあっという間にお金が集まるネットの世界。佐々木氏の意見になるほどと思いつつも、正直いえば、私自身も、どうもしっくりこない。なんだろう、このモヤモヤは。「真面目に勉強しているのに経済的に恵まれない可哀想な子」という、私が無意識に求めている「理想的な幻想の弱者」に彼女があてはまらないから? あるいは若くて人気のある彼女に嫉妬しているのか?

想像してみた。家が津波で流された、親が事故死、親が離婚、親が自殺、親の会社が倒産…。そういうさまざまな事情を背負った真面目な子たちがネット上で、「こんな状況なので支援してください」と訴えるサイト…。うーん、支援したくはなるかもしれないけど、ますますモヤモヤする。本来、あまり他人に語りたくない不幸を前面に出して支援を受けるのはキツイんじゃないかなあ。
「将来こんなことをしたいので支援してください」と学生が夢を語るサイトだったらどうか。……内容によっては、応援したくなるかもね。

有名ブロガー、やまもといちろう氏(2月末に、ロゼッタストーンの『独立のすすめ』を書評で取り上げてくださった方!)は、ブログにこんな記事を載せている。やまもと氏は、毎年、児童養護施設への寄付を続けているという。

“助成対象者は商品じゃないんですよ。もちろん、そういうつもりはないのでしょうが、例えばですよ、今回の件が炎上しなくて、次々と希望者が出てきたとして、その子たちは、綺麗にパッケージをされて、どういう助成を受けたくて、っていう言葉をネット上でプレゼンするわけでしょう。
でも、その子たちが、顔を出して、実名も晒して、学校に行きたいけどいけないというプライバシーを晒すことが、どれだけの苦痛を将来において背負うことになるのか、知って欲しいと思うのです。将来、学童が卒業をして、児童養護施設なりそういう機関が子供を送り出した後で、フォローアップをしていくわけですが、やはり何らかしょって生きていくわけです。あるいは、津波で親を失った子供たちが、高校や大学の進学を諦めて働きに出るプロセスは、ウェブ上でカカクコムのごとく人たちの「好意の値付け」の対象となり、価格が明示され、達成されたかされないか、ということを突きつけられるというのは、まだ早いと思うのです。
一番、就学の助成を必要としているのは14歳とかの子たちですよ。そういう子が、うっかり炎上したら本当に大変なことです”

今回支援を受けたのは、20歳を超えた女性だけれど、成人であっても、不特定多数の敵意を受け止めるのは大変だろう。それでも、本当にお金に困っている人は、炎上してもいいからお金が欲しいと願うかもしれない…。支援はどういう形が望ましいのか。やまもと氏は、サイトを立ち上げた実業家にこう要望している。

“個人の就学希望を助成するのではなく、就学希望の資金を提供しようとしているNPOや財団に対して、寄付行為を募る活動にして欲しいということです。それであれば、NPOも財団法人も社団法人も、ネットでお金を集められるのであれば頑張って実績や方針、実務上のこともプレゼンするでしょうし、その中で、もっともっと顔の見える慈善行為ができるようになると思います。
ネットでバッシングされたからどう、という話ではなく、本来の意味で何のための助成なのか、誰のために寄付をするのか、そのプロセスにおいてどういう人たちが関係しており、どんなノウハウがあるのか、よく考えて欲しいのです”

今回の支援サイトの問題では、彼女がすでに退学していた事実を当初明示していなかったことや、大学当局との話し合いもできていなかったことがあとで発覚するなど、サイト運営者の甘さも指摘されている。下火になったとはいえ、いまだにネットでは批判や中傷が続いているようだ。

他人にお金を出してもらうというのは、やっぱり簡単なことじゃないんだよねー。

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