ロゼッタストーン日記

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zoom RSS 4月18日(日) ロゼッタストーン日記

<<   作成日時 : 2010/04/18 23:30   >>

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NHKの『龍馬伝』に勝海舟役として、私の苦手な武田鉄矢が登場。あーん、せっかくの『龍馬伝』なのに…と思っていたら、今回の武田さん、意外にイケる。喋り方が江戸弁で、普段と感じが違うし、侍姿で髪型も違うし、メイクも違うし…、なあんだ。全然大丈夫だった。

『マスコミは、もはや政治を語れない』(講談社)を読んだ。著者は、佐々木俊尚さん。先日紹介した『電子書籍の衝撃』の著者である。

ネットの中には、一般のマスコミよりも世の中のできごとを深く洞察した分析がたくさんあることを紹介した本なのだが、私がこの中で面白かったのは、第6章「電子民主主義の未来」。

この章で、佐々木氏は、批評家の東 浩紀(あずま ひろき)氏の考え方を紹介している。私は東氏が昨年秋に登場した『朝まで生テレビ』を偶然見ていた。「これからの社会は、こんなに政治家っていらないかもしれない。…基礎自治体のいくつかなんて、SNSで運営すればいいと思う。ミクシィとかで。… 勝間さんやホリエモンは、ツイッターでフォロワーが15万人もいる。ひとりのサービスを15万人がフォローしていて、しかも勝間さんや堀江さんはそれに返している。インターネットというテクノロジーは、10万人とか15万人の規模だったら、直接民主制を可能にするんですよ」という、東氏の発言は、とても新鮮だった。

で、佐々木氏の解説なのだが、ここになぜか、『社会契約論』を書いたルソーの話が出てくる。どうやら東氏が頭に描いている直接民主制は、多数決制のようなものではなくて、ルソーの「一般意志」というものを念頭においているらしいのだ。

ルソー…なんて正直、授業で習った以外、思い出したこともない人物。『社会契約論』なんて、読もうという発想すらなかった。そんなわけで、以下のルソーの解説も、少々こころもとないのだが、とりあえず、佐々木氏の本の内容をまとめると…。

ルソーは、共同体全体の利益を目的とした意志を「一般意志」、ひとりひとりが自分の利益を求める意志を「個別意志」と呼んでいる。個別意志の利害が一致して決められた評決は、一般意志ではなく、「全体意志」。

「一般意志」は、みんなの個別意志を集計した結果ではなく、個人の利害が対立し、加減され、ならされたところに立ち上がってくる。
(話の流れから考えると、ルソーは「一般意志」を実現することを理想としていたようだ)

佐々木氏のたとえを使えば、「税金を払いたくない」という「個別意志」が集まると、「税金をなくす」という方向に行ってしまう。ただ、「税金は払いたくないが住民サービスは受けたい」「税金は払いたくないが、北朝鮮からの防衛は必要だと思う」といった個別意志をならしていけば、最終的には「節度のある税金をみんなが支払うことにしよう」という結論に達する。

「一般意志」は、多数決で決められるようなものではない。目にも見えない。だから、「一般意志」を実現しようと誰かが突っ走ってエリート主義やファシズムに陥る可能性もあるし、曲解されて、「みんなのためになるなら、個人の自由を侵害してもよい」というコワイ考え方になってしまう恐れもある。

ルソーは、「一般意志」という素晴らしい理念は語れても、それを具体的にどう実現するかというアイデアまでは描けなかった。だが、インターネット時代のいまなら、個人が認識できない「一般意志」を抽出することが可能かもしれない。東氏が考える民主主義は「みんなが空気を読まずに好き勝手につぶやき続け、テクノロジーがそれをフィルタリングする世界」。つまり、ツイッターで普通の人がつぶやいた、さまざまな悩みや問題意識などをネット上で自動収集して、それを自動調整したら、それが「一般意志」になるのではないか。

……と、思いっきりざっくり言えばそんな内容だ。佐々木氏は、それについての課題や懸念、別の考えなども述べているのだが、そこは省略。

インターネットで集めたみんなの意志が自動的に調整されたら、結果的に「共同体全体の利益」をめざす「一般意志」になるのではないか、という考えは、いい、悪いは別にして、面白い発想だなあと思う。

ちなみに、米議会図書館は、ツイッターのつぶやきをサービスが開始された4年前までにさかのぼり、すべて電子保存する方針だという。1日5000万以上のつぶやきを調整したら、どんな「一般意志」が出てくるんだろう。

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コメント(2件)

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いわゆる「マーケット」はその「一般意志」ではないでしょうか? しかしマーケットは時に暴走して極端な動きもします。というより、常にどっちかに流されやすい気がします。その背景にある「景気」もそうですよね。バブルになったり、みんなが買い控えてデフレになったりする。その(短期、中期、長期それぞれの)変動の大きさを是とするか否とするか。

概念自体は特別なものという感じはしませんが、政治や行政の場面で「みんなの意志が自動的に調整」される仕組みをどう作るかの具体的方法の提案が肝心で、また「一般意志」に任せる危うさもきちんと理解しておかないといけないと思いますね。
H2
2010/04/23 20:33
ああ、そうですね。
「マーケット」は一般意志かも。
自動調整に任せていても、暴走しますよね。なるほど・・。
ロゼッタ
2010/04/23 22:06

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