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zoom RSS 11月7日(水) 「できない」という自覚

<<   作成日時 : 2012/11/08 07:07   >>

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茂木健一郎氏の『挑戦する脳』(集英社新書)を読んだ。茂木氏はこの本で、挑戦し続けることが脳を成長させることであり、挑戦することは人間の存在理由そのものであると、いろんな角度から述べている。非常に前向きな本だ。……が、私が心に残ったのは、ちょっと違う文脈で書かれている「できない」という章だった。

茂木氏は、かねてから、ペーパーテストの点数に固執した大学入試のあり方や、「新卒一括採用」などを批判している。それは、関係者の悪意や怠慢だと思っていたそうだ。だが、震災をきっかけにものの見え方が変わったという。悪意があるわけでも、サボっているわけでもなく、ただ単にできない、純然たる能力不足(大学関係者は、志願者の資質を深く掘り下げて判定するような面接をする技術等を持っていない、企業の人事担当者は、新卒以外の志願者を評価するノウハウを持たないetc.)……。そのことこそが、日本の今日の問題点だと確信したと茂木氏は述べている。

そして、茂木氏は自分自身をも振り返る。震災以降、何か自分のできることをしなければ…と思い立ったのが、日本人の視点で今回の震災のことについて記述し、同時に日本の歴史や文化、日本人の考え方についての本を英語で書くこと。そこで本格的に書き始めたが、「できない。ただ単純にできない。そう簡単に、英語で本を書くことなどできない。英語の論文を読むこと、書くこと、英語で議論することはできる。しかし、英語で人々が面白いと思い、市場である程度の読者を獲得し、良い批評を得るような本を書くことのハードルはきわめて高い」と気づくのだ。

「できない」という現状の認識をもっと突き詰めていく必要があるのではないか。自分たちの「できない」の核にあるものを見つめ直すことで、私たちは初めて、本当の意味での復興、新しい日本に向けての一歩を進めることができるのではないか。……と茂木氏は言う。

「100メートルを9秒で走る」とか、「空を飛ぶ」とか、明らかにできないこととは別に、「やる気になればできるはずだ」と思っていることのなかにも、自分の能力が不足していることが多々あるのかもしれないなあ。「お金があればできる」「時間があればできる」「人手があればできる」「景気がよくなればできる」など、つい言い訳しちゃいがちだけど。

そう思って自分を振り返ると、なんと「できない」ことが多いことか。茂木氏が「できない」と感じたようなハイレベルなことではなくて、低次元の「できない」ことが山のようにある。茂木氏は

私たちの日常を回していくたくさんの「できる」に惑わされることなく、「できない」を間違いなく見定める。自分の核にある「できない」ことをまずは自覚することから、自分の「できる」の塊を解きほぐし、やわらかく揉んで、しなやかな命の跳躍への導きが始まる。

……とこの章を結んでいる。けど、自分の「できること」と「できないこと」を客観的に見定めるというのは、なかなか難しいことだわねえ。

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