ロゼッタストーン日記

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zoom RSS 12月28日(金) 『凶刃』事件の裁判結審

<<   作成日時 : 2012/12/28 23:30   >>

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今年も残りあと3日。日本漢字能力検定協会が発表した今年の漢字は「金」だった。そういえば、オリンピックがあったのって今年なんだよね。もうずいぶん前のことのように思える。あんなに夢中になって見たくせに、どの選手が銀メダルでどの選手が銅メダルだったか、すでに記憶があいまい。記憶力の衰えと、自分が感じる時が経つスピードは比例するんだろうか…。

それでも、時がさらさらと流れるように感じる私は幸せなのかもしれない。いたましい事件、事故、災害は時の流れを止めてしまう。

ロゼッタストーンWEBで『凶刃』レポートを連載中の矢野さんの息子さんが通り魔に刺殺されたのは、2005年12月8日だった。加害者が精神科に入院中だったことから、「心身喪失者の行為は、罰しない」という刑法39条が適用され、事件そのものが闇に葬られてしまうのではないかという強い懸念と怒りから、矢野さんが『凶刃』を書き上げたのが2006年2月。刑事裁判で加害者の責任能力が認められ、懲役25年の判決が下ったのが2006年6月。その後、矢野夫妻は加害者の入院していた病院の治療に疑問を持ち、加害者の両親と共闘し、加害者の入院していた病院を提訴した。

それから6年半。長い裁判が今年12月21日結審した。医療裁判は専門性が高いため、病院側が圧倒的に有利といわれているが、矢野夫妻は、ご主人が元官僚で海外赴任経験があり、イギリスに精神科医の友人がいたこと、会社経営者で時間や金銭的に余裕があったこと、奥様が薬剤師だったこと、病院の内情をよく知る人物をはじめ多くの協力者が現われたことなどから、病院をかなり追いつめる展開になっている。

もともと頭がいい夫妻だが、それに息子さんの死を無駄にしたくないという執念が加わり、いまや矢野夫妻の精神医療についての知識は専門家顔負けなくらいになっている。日本の裁判は時間がかかりすぎるとよく言われるが、長期間にわたって争われるがゆえに、矢野夫妻には専門的知識を勉強する十分な時間があったのだ。

それでも、矢野夫妻にとって息子さんが刺殺された事件は、決して「過去」にはならないだろう。心の痛みや喪失感が消えることはないからだ。

事件直後の「息子の無念を晴らしたい」という矢野夫妻の思いは、しだいに息子の死を無駄にしないために日本の精神科医療を改善していきたい…という使命感に変わっていった。ロゼッタストーンではたまたま私がご主人の矢野氏と顔見知りだったことから、本を出版することになったのだが、矢野氏の私怨を超えた活動に共感し、WEBでの連載を続けている。

判決が言い渡されるのは、来年3月27日の予定。矢野氏は、勝つにしろ、負けるにしろ、最高裁までの戦いを覚悟している。非常に微力ながら、弊社としてもその活動を見守っていきたい。

※今年の「ロゼッタストーン日記」は今回が最後となります。今年もご愛読ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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12月28日(金) 『凶刃』事件の裁判結審 ロゼッタストーン日記/BIGLOBEウェブリブログ
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