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zoom RSS 2月8日(月) TSUTAYA図書館に行ってみた

<<   作成日時 : 2016/02/08 23:30   >>

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年が明けてまだ1か月だというのに、出版業界を揺るがすニュースが入ってきた。中堅取次の太洋社が自主廃業に向けての準備を進めているというのだ。昨年やはり中堅取次の栗田出版販売が倒産して驚いたが、今度は太洋社…。出版業界はどんどん厳しさを増しているようだ。

先月のはじめ、ハウステンボスに遊びに行った帰りに、佐賀県武雄市の武雄図書館を見学してきた。

武雄図書館は、TSUTAYA事業などを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が運営を委託されている、いわゆる「TSUTAYA図書館」だ。公立図書館と、書籍販売や音楽・映像ソフトのレンタルを手がける蔦屋書店、カフェ(スターバックス)が一体となった新しい図書館は、武雄市で最初に生まれた。この図書館の来館者が大幅に増えたことから他の自治体からの視察も相次ぎ、TSUTAYA図書館建設の動きが全国に広がっていった。私の出身地、周南市でも現在駅ビルにTSUTAYA図書館をつくろうという計画が進んでいる。

ところが、TSUTAYA図書館に関しては、最近批判的な報道が多い。私が最初に目に入ったのは、昨年の8月、武雄市図書館の選書への批判だった。たとえば「windows98」の使い方を教えるような、いまさら役に立たない古い実用書が多数含まれている、九州の図書館なのに遠い埼玉のラーメンマップが何冊も揃えてある……など、本の選び方が杜撰だったため、TSUTAYAの在庫を押し付けられたのではないかという疑惑が指摘されていた。公開されていた本の購入リストは、軽いハウツウ本などが多く、図書館としては確かに偏っているように見えた。私は周南市のふるさと大志を務めていることもあって、思わず周南市に「周南市の図書館の選書は大丈夫ですか?」とメールを出してしまった。

その後、ふるさと大志の担当者を通じて、「選書は図書運営の肝であり、選定には配慮が必要なものであると考えます。駅ビルの図書館を運営する際には、最終的には、図書館にて選書を行うこととなりますが、図書の選定に偏りのないよう、充分にチェックできる体制を整えていく所存です」との回答があり、とりあえずほっとしていた。

だが、TSUTAYA図書館騒動は、これだけにとどまらなかった。武雄市では、「図書館の業務委託が違法」「蔵書購入が違法支出」など、市民が市を提訴する動きが続いている。武雄市に続いてオープンした海老名市の図書館では、選書の中にタイの風俗紹介書が混ざっていたとして問題になった。愛知県小牧市では、昨年10月、TSUTAYA図書館の建設をめぐって住民投票が行われ、結果、建設計画が白紙撤回された。そして、周南市でも、住民投票を実施してほしいという声があがっているという。

そんなわけで、実際TSUTAYA図書館がどんなものなのか、自分の目で確かめたくなったのだ。

訪れた日、武雄図書館は大勢の人でにぎわっていた。駐車場も満杯。本を読みながらコーヒーが飲める喫茶コーナーも満席。学習室では子供たちが熱心に勉強中。従来の図書館よりも、立ち寄りやすくなっているのは確かなようだ。

館内は開放的な吹き抜けで、脚立がないと取れないような高いところにまでぎっしりと本が並んでいた。図書館と新刊書店はくっきり分離されているのかと思ったが、同じようなジャンルで新刊コーナーの衝立のすぐ裏が図書館本だったり、ゆるやかに区切られている。

リニューアル時に追加された武雄図書館の選書は確かにかなり偏っていたけれど、もともとの図書館の本のほうがずっと数が多いので、ぱっと見て不自然さはなかった。約20万冊の蔵書と、新刊書店に並ぶ本…。これだけの本に囲まれると、無条件にわくわくしてしまう。このなかで自分が読んだことがある本はほんの僅か。自分の無知さを改めて思い知らされる。

図書館のあり方については、いろいろ意見があると思うが、本へのふれあいの場を増やすという意味で、私はやっぱり周南市にTSUTAYA図書館をつくってほしいと思った。本は、知らない世界への扉だ。大規模書店のない周南市では、「知」に出会う貴重な場になると思う。特に若い人への影響は大きいんじゃないかな。

そのうえで、私が周南市にのぞむこと。

1)業者との癒着が疑われないように、情報公開を徹底する。
2)反対派の人にもきちんと説明して、不安を解消する努力をする。
3)本の選書はCCC(ツタヤ)だけに頼らず、専門家の意見をきちんと聞く。
4)町の書店をつぶさない配慮をする。たとえば、人気の新刊は少し時間をおいて導入するとか、売れ筋の雑誌の販売は町の書店に任せるとか。これまでの文化を担ってきた書店への配慮がほしい。
5)郷土の資料の収集などもおろそかにしない。(従来の図書館で担ってもよいけれど)
6)著者の講演会など、文化的なイベントも開催する。
7)駐車場の確保。車文化の地方で、駐車場がないのは使いづらい。駅裏の民間駐車場などに協力してもらって、図書館利用者は1時間無料にするとか、なんとか駐車場を確保してほしい。

ハフィントンポストの記事によれば、周南市では住民投票を求める8737人の署名が集まったそうだ。

周南市にはすでに市立図書館が5館あり、TSUTAYA図書館の建設が予定される駅ビルから、わずか800メートルしか離れていない場所には中央図書館がある。市民団体の代表は「図書館の図書費を増額するべきで、行政の無駄な投資になるのでは」などと懸念していた。(ハフィントンポストより)
http://www.huffingtonpost.jp/2016/01/12/tsutaya-library-syunan_n_8960144.html

本当に集客効果があるのか、税金の無駄使いにならないのか、と懸念する声は、私の周囲にもある。ただ、ネットではとかく悪い面がクローズアップされ、情報が拡大拡散する傾向がある。現在、スターバックスも大規模書店もない周南市では、ツタヤ図書館の登場は人の流れを変える可能性があるんじゃないかな。少なくとも、いまの寂れた駅前よりはずっとマシになるはずだ。

食べ物やファッションなどでは、地方と都会の差はどんどん縮まっているけれど、私が周南市で物足りないのは文化面。

そんなわけで、ツタヤ図書館が予定通りできるといいなあと思いながら、周南市の動向を見守っているところだ。周南市民じゃないから、偉そうなことは言えないんだけどね。

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